ナイアシンアミドとは? 肌への5つの働きを、成分データから解説します
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ナイアシンアミドとは?
肌への5つの働きを、成分データから解説します
NEROLI LABO コラム | 成分解説
「ナイアシンアミド配合」という言葉、最近スキンケア商品でよく見かけませんか。気になってはいるけど、実際どういう成分で、何がいいのかよくわからない――そんな方も多いと思います。
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種。肌のトーンを整えるだけでなく、バリア機能、エイジングケア、ニキビケア、紫外線ダメージのケアまで、ひとつの成分で幅広く肌を整えることができる、珍しいタイプの成分です。
この記事では、NEROLI LABOの化粧水にも配合しているナイアシンアミドが、実際に肌でどう働くのかを、原料メーカー(DSM社)の試験データをもとに解説します。「なんとなくいい成分」ではなく、仕組みから理解してもらえると、毎日のスキンケアがちょっと変わってくる気がします。
ナイアシンアミドとは
ナイアシンアミドは、ビタミンB群のひとつ「ビタミンB3(ナイアシン)」のアミド型です。食事から摂取する栄養素としても知られていますが、化粧品の世界では「肌に直接届けられる、多機能な美容成分」として注目されています。
別名はニコチン酸アミド。「ニコチン」という字が入っていますが、タバコとは無関係の物質です。
身体の中でどんな役割を担っているのか
ナイアシンアミドは、体内でNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とNADP(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)という補酵素の構成成分になります。
NADとNADPは、細胞のエネルギー生産(ATP産生)に不可欠な補酵素です。ものを食べてエネルギーを作る代謝のほぼすべての過程に関わり、さらにDNA修復や皮膚の恒常性(状態を正常に保つ仕組み)でも中心的な役割を担っています。
NEROLI LABOの化粧水に使用しているナイアシンアミドはDSM社(現在のdsm-firmenich社)の原料です。同社は農業・医薬・栄養素の研究を起点に、化粧品原料の分野でも長年にわたり臨床研究を積み重ねてきたメーカーです。
肌への5つの働き
以下のデータはすべて、DSM社が実施した原料レベルの試験データです。NEROLI LABO製品での効果を示すものではありませんが、この原料が持つ可能性を理解するための参考としてお伝えします。
メラノソームの輸送を最大68%阻害。色素の伝達を穏やかに抑える。
角質層の構成成分(セラミド・脂肪酸・フィラグリン)の産生を促進。
コラーゲン合成を優先的に促進。8〜12週間でしわが目立ちにくくなることを確認。
皮脂分泌を抑え、炎症を穏やかに鎮める。ニキビに関わる細菌への対応を確認。
紫外線による細胞のDNA損傷修復を促進。ATP低下を防ぎ、紫外線による免疫抑制からの回復をサポートすることが確認されています。
5つが並ぶと、かなり守備範囲が広い成分だとわかります。それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
01. 肌のトーンを整える
肌の色味に関わるメラニン色素は、メラノサイト(色素細胞)で作られたあと、「メラノソーム」という小胞に包まれて周囲の角化細胞(ケラチノサイト)へ受け渡されます。この輸送のプロセスが、肌の色感に影響すると考えられています。
ナイアシンアミドは、このメラノソームの輸送そのものを抑制することが、試験データで確認されています。DSM社の原料試験では、最大68%の輸送阻害が示されました。
DSM社の原料試験では、4%のナイアシンアミドがハイドロキノン(皮膚科で処方されることがある成分)と同等の色調整効果を示したという比較データがあります。これは原料単体での試験結果であり、NEROLI LABO製品での効果を示すものではありません。ハイドロキノンは日本の化粧品への配合が認められていない成分です。
DSM社の原料研究によると、メラニンそのものの生成を抑えるのではなく、メラノソームの輸送に着目したアプローチが特徴とされています。
02. バリア機能を整える(CORNEOCARE)
肌のいちばん外側にある角質層は、外からの刺激を防ぎ、内側の水分を逃がさないために機能しています。この「バリア機能」を支えているのが、角質層を構成するセラミド・脂肪酸・フィラグリンといった成分です。
DSM社はこの働きを「CORNEOCARE(コルネオケア)」と呼び、ナイアシンアミドの原料試験で以下のデータを確認しています。
CORNEOCARE: 角質層の構成成分の変化(DSM社原料試験データ)
DSM社(現dsm-firmenich)ナイアシンアミド原料試験データ。NEROLI LABO製品での効果数値ではありません。
フィラグリンは、乾燥肌や敏感肌の原因のひとつとして近年注目されているタンパク質です。角質層の構造を保ち、天然保湿因子(NMF)の材料にもなります。フィラグリンが少ない肌は外部刺激に反応しやすい傾向があることが知られており、これを+100%まで増加させるというデータは、バリアケアの観点で注目に値します。
また、水分損失(TEWL: 経皮水分蒸散量)が-27%改善するということは、保湿成分を塗るのとは別の次元で、肌が自ら水分を保つ力を高めることに関わる、ということです。
03. エイジングケアへの対応
肌のハリや弾力に関わるコラーゲンは、年齢とともに産生量が変化します。DSM社の原料試験(in vitro)では、ナイアシンアミド4%配合の条件下でコラーゲン合成量が35%増加したというデータが報告されています。これは原料単体の試験であり、製品としての効能を示すものではありません。
さらに、同濃度での8〜12週間の使用試験において、しわが目立ちにくくなることが確認されています。
8〜12週間というのは、2〜3ヶ月のスパンです。焦らず、続けることが前提の成分でもあります。
04. ニキビへの対応
ニキビは、毛穴に皮脂が詰まり、アクネ菌が増殖することで炎症が起きる状態です。ナイアシンアミドには、皮脂の分泌を抑える働きがあることが確認されています。
DSM社の原料試験では、4%のナイアシンアミドが1%クリンダマイシン(皮膚科で処方される抗菌成分)と同等の効果を示し、炎症を60%減少させたというデータがあります。
クリンダマイシンは医薬品成分であり、化粧品と直接比較できるものではありません。上記は原料メーカーが実施した原料レベルの研究データです。ニキビの治療については皮膚科への相談をおすすめします。
「スキンケアでニキビをどうにかしたい」という方にとって、皮脂コントロールとバリア機能の両面に働きかけるナイアシンアミドは、一考の価値がある選択肢です。
05. 紫外線ダメージのケアとDNA修復サポート
日焼けをすると肌が赤くなったり、ごわつきを感じたりするのは、紫外線が細胞のDNAに損傷を与え、炎症反応が起きているためです。ナイアシンアミドは、この紫外線によるDNA損傷の修復を促進する働きが確認されています。
また、紫外線を浴びるとATP(細胞のエネルギー通貨)が急激に低下しますが、ナイアシンアミドはNADの材料になることでこのATP低下を防ぎ、細胞のエネルギー代謝を支えます。紫外線による免疫抑制(日焼けのあとに肌が無防備になる状態)からの回復をサポートすることも確認されています。
日焼け後のケアに使うというより、「毎日の紫外線ダメージを蓄積させにくくする」という観点で継続することに意味のある成分です。
すべての肌質に使える理由
成分の話をすると「自分の肌に合うだろうか」と気になる方もいると思います。ナイアシンアミドは、その点で扱いやすい成分です。
非常に安定した成分
ナイアシンアミドは化学的な安定性が高く、光や熱、空気によって変質しにくい成分です。ビタミンC誘導体など、安定性に課題のある美容成分とは対照的です。
処方のpH範囲は4〜8と幅広く、一般的な化粧水や美容液のほぼすべての処方域で機能します。pHへの要求が厳しい成分は処方設計が難しくなりますが、ナイアシンアミドはその点での制約が少ない成分です。
全スキンタイプに対応
DSM社の資料によると、ナイアシンアミドは乾燥肌・脂性肌・混合肌・敏感肌を含む全スキンタイプへの使用が可能とされています。
バリア機能を整える働きは乾燥肌・敏感肌に、皮脂抑制の働きは脂性肌・混合肌に対応します。「どの肌質の人にも、何かしら届く」設計が、この成分が幅広く使われている理由のひとつです。
NEROLI LABOの化粧水での役割
Timeless Skin Lotionには、ナイアシンアミドが配合されています。単体でも多機能な成分ですが、NEROLI LABOの処方においては、他の成分との組み合わせの中で意味を持たせています。
発酵熟成プラセンタエキスとの組み合わせ
この化粧水の土台は、約77%を占める発酵熟成プラセンタエキスです。アミノ酸・ミネラル・ビタミン類を豊富に含み、肌にうるおいを届けるベース原料として機能しています。
ナイアシンアミドを配合した意図は、その多機能性を活かすことにあります。保湿でうるおいを届けながら、バリア機能を整え、肌のトーンにもアプローチする。ひとつの成分で複数の働きが期待できるという点に着目した処方設計です。
また、同じ化粧水にはフラーレン(Natural Fullerene認定ロゴ取得・規定値1%以上配合)、水溶性プロテオグリカン、シロキクラゲ多糖体なども配合されています。それぞれが単体でも主役を張れる成分ですが、ひとつの処方の中で重なり合うことで、肌の複数の悩みにまとめてアプローチする設計になっています。
ナイアシンアミドが化粧水に入っている理由
ナイアシンアミドは水溶性の成分であり、化粧水のような水系処方との相性がよい成分です。pH 4〜8という幅広い対応域も、複数の成分を混合する処方において扱いやすい理由のひとつです。
「美容液に配合する」より「毎日使う化粧水に入れる」ほうが、継続使用の面で理にかなっている。この成分の8〜12週間という使用スパンを考えると、毎日のルーティンに自然に組み込めることが、処方の意図のひとつでもあります。
この成分を配合した商品
NEROLI LABOのTimeless Skin Lotion・Cream両方にナイアシンアミドを規定量配合。シワ改善・肌のバリア機能サポート・美白ケアを日々のスキンケアで継続的に。
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まとめ
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種。細胞内でNAD・NADPという補酵素の材料になる成分で、肌に届けることで、バリア機能・トーン整え・エイジングケア・ニキビケア・紫外線ダメージのケアという5つの方向に働きかけます。
水溶性で安定しており、pH 4〜8の幅広い処方域で機能し、全スキンタイプに対応できる——という特性が、多くのスキンケア処方に取り入れられている理由です。
効果がじっくり表れる成分なので、「すぐに変化を感じる」タイプではありません。でも、だからこそ長く続けることに意味があります。毎日のケアの土台に、静かに寄り添う成分として、覚えておいてもらえると嬉しいです。
データの出典
ナイアシンアミドの各試験データ: DSM社(現dsm-firmenich)「Vitamin B3 Part PIC 2018」原料資料より(NEROLI LABO使用原料メーカー提供資料)
CORNEOCARE(セラミド・脂肪酸・フィラグリン・TEWLの数値): DSM社ナイアシンアミド原料試験データ
メラノソーム輸送阻害(最大68%): DSM社原料試験データ
コラーゲン合成+35%・しわ改善(8〜12週): DSM社ナイアシンアミド4%配合原料試験データ
ニキビ炎症60%減少・クリンダマイシン比較: DSM社ナイアシンアミド4%配合原料試験データ
※本記事に記載の数値はすべて原料(ナイアシンアミド単体)の試験データであり、NEROLI LABO製品での効果を保証するものではありません。
※クリンダマイシンとの比較は原料研究データです。医薬品との効果を同等と示すものではありません。
※ハイドロキノンとの比較は原料研究データです。日本の化粧品にハイドロキノンは配合できません。
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